リスクオフの影響抑制　ロシアルーブルのスワップ成績（6月7日週）

ロシアルーブルの推移　

6月7日の週はリスクオフとなり高金利通貨は軒並み下落しましたが、ロシアルーブルも対ユーロで大きく下落しました。週末に向けて少し戻しましたが、かなりの損失拡大です。コロナショックによる下落から2ヶ月にわたって回復を続けてきましたが、少し後退です。

6日にOPECプラスの会合で、サウジアラビアとロシアは協調減産を7月末まで1ヵ月間延長することで合意しました。しかし、原油先物価格は週初は上昇したもののその後下落し、ルーブルの追い風にはなりませんでした。

各通貨の比較

週間ではメキシコペソや南アフリカランドといった高金利通貨が下落して、先週まで約１ヶ月間続いた回復の動きが一服となりました。

チャート上位のノルウェークローネ/ロシアルーブル、ユーロ/インドルピーなどの通貨ペアは、前の週からすでに動きが出ていて、リスクオフでも変動は少なくなっています。

特に他の通貨が上昇するなかで逆行安で、3月の安値を割るなど不調だったインドルピーが対ユーロで反転できるかが注目です。下落を機にルピーのポジション増やしましたが、損失絶賛拡大中です。

４週目に入ったユーロ/ルーブル/円の３すくみ(A)は安定していて、ほとんどリスクオフの影響はありません。安定してスワップも稼いでいけそうです。また、ノルウェークローネ/ロシアルーブルも木曜日の波乱をまったく無視し、週間でも収益はプラスとなっています。

変動を小さくするように通貨を組み合わせていますが、今回のリスクオフの局面でも通貨ペアごとに異なる動きとなるよううまく分散できているかと思います。

• 保有中の通貨の年初からの値動きを示しています。トルコリラ/円も比較のために加えています。
• メキシコペソ/円と南アフリカランド/円とトルコリラ/円以外は上下反転させています。

年初来で最も安定しているのはユーロ/ルーブル/円の３すくみ(A)です。その次はユーロ/インドルピーとノルウェークローネ/ロシアルーブルで、コロナショックでも変動が小さいです。この２つの通貨ペアの動きが似ているのは興味深いです。

ポーランドズロチやチェココルナはユーロとの相関性が高いとされていましたが、コロナショック後は少し大きく動いています。

ユーロ/ルーブルは他の通貨ペアと異なる動きをしていて、分散投資に向いているかもしれません。

高金利通貨の中で意外に下落が小さかったのがトルコリラ/円です。なぜかニュージーランドドル/南アフリカランドと同じような動きとなっています。

AXIORY：ユーロ/ロシアルーブル

ユーロ/ロシアルーブルの売りは現在40,000通貨保有中です。ユーロ高もあって前の週も収益は伸び悩みでしたが、今週はさらにユーロ高ルーブル安が進みました。それでも他の高金利通貨と比較して変動は小さくなっています。

評価益を伸ばして、確定損との差し引きでのプラ転も見えてきていたのですが、前週比-99,833円とまた逆戻りとなりました。

10,000通貨の1日あたりのスワップ額は少し回復して1日あたり42円となっています。数週前と比較すると３分の１から４分の１程度です。付与額の低下で、他通貨と組み合わせて両建てにするのが難しくなっています。来週以降のさらなる回復を期待しています。

週間スワップ推移

• 1日平均は10,000通貨の1日あたりのスワップ額で、年率は証拠金50,000円をもとに計算しています。
• 3/2にロスカットでスワップも含めて資金がなくなってしまったので、成績の記録では一度リセットして０からスタートです。損失は引き継いで確定損として計上してます。
• ロスカット以前はスイスフランとペアを組んでいたので、週間成績の表にはその分の損失を残してあります。

週間運用成績(円)

外為どっとコム：ノルウェークローネ/ロシアルーブル

ノルウェークローネ/ロシアルーブルで運用するために、ノルウェークローネ/円を売りロシアルーブル/円を買っています。クローネ高ルーブル安のタイミングでポジションを建てられたこともあり、先週のリスクオフでも評価損益はプラスでした。

スワップはどちらの通貨ペアもプラスなうえ、まあまあ安定してそうです。年換算の収益率は25％超を継続していけそうです。もう少し欲しいところですが、目標の20％は達成しています。

産油国同士の連動性に期待していますが、一般的なメジャー通貨と高金利通貨のペアとは異なった動きをしていて、これまでのところうまくいっています。

週間運用成績(円)

IG証券：ロシアルーブル３すくみ

ユーロ/ルーブルの売り・ルーブル/円の売り・ユーロ/円の買い(A)とユーロ/ルーブルの売り・ルーブル/円の売り・ポーランドズロチ/円の買い(B)の３すくみ２セットで運用しています。

スワップはどうにか年換算で40％そこそことなっていますが、それほど安定していません。ルーブル/円の売りも金額の増減幅がかなり大きいです。

ユーロ/円の買いのスワップの支払い額も増加していますが、ズロチ/円もマイナスなので、AセットとBセットの差はそれほど大きくはありません。スワップ額ではわずかに不利ですが、為替の影響を考慮するとユーロ/円のAセットの方がいいかと思います。

週間スワップ成績

• 1日平均のスワップ額は、1セットの1日平均のスワップ額です。付与額を付与日数で割って算出しています。付与日数が7日でない場合は日数を記入してます。
• 5/31週のRUB/JPYの付与日数と1日平均と年率を訂正しました。

３すくみ(B)はユーロ/円の代わりにズロチ/円を組み合わせているので、ユーロ/ズロチの動きに左右されます。週間でユーロ/ズロチが上昇したので、損失が増加してしまいました。

３すくみ(A)は安定していますが、ここまでの実績をみると数百円分から千円程度の誤差は出るようです。不思議に思っていたのですが、ルーブルの取引時間が短く、早くに終わってしまうのが原因のようです。ルーブルの取引が終了した後にユーロ/円が動く分だけ評価損益が増減すると思われます。

この4週間でみると評価益（青）は85,497円 → 84,505円 → 83,543円 → 84,780円と微妙に上下します。それでも今回のリスクオフで為替変動の影響はほとんどなく、年率で約40％の収益率でもかなりいい運用になっています。

週間運用成績(円)