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手動両建て順張り損切り付反復売買ー6

両建て順張り反復売買

リピート売買と損切り   

前回のブログでは自身の順張り反復売買の設定について紹介しましたが、まだ試行錯誤が続いています。順張りの特徴を活かして利益を伸ばすには、一般的な逆張りリピートとは異なった考え方で設定しないとならない場合もあると思っています。

手動両建て順張り損切り付反復売買ー5
両建て順張り反復売買の成績   前回のブログでは順張り反復売買の問題点を挙げました。もし万が一、このブログを読んで両建て順張り反復売買に興味をもってしまった場合は、是非とも前回取り上げた問題点もご確認ください。今回は自身の運用の設定を紹介していくのですが、まだ検証中で修正が多く必要なベータ版となっていま...

 

これまで逆張りのリピート売買の欠点を指摘し、利益が伸びない原因について考察してきました。年率が低いというのは必ずしも安全であることの証とはならず、単に効率が悪い仕組みであるからかも知れないということも指摘しました。

このうち、ポジションの取り方や資金効率に関しては、順張りにすることで欠点のうちかなりの部分を解決できそうなのですが、損切りをどのように組み込むかについては順張りリピートでも難題として残っています。

一般的な逆張りのリピート売買では基本的に損切りは設定に組み込まれず、レンジを外れてすでに含み損が膨れ上がった状態となってから実行されます。これだと「含み損増えてまずいから撤退」というときにはすでに手遅れで、大損か破綻かになります。

これは逆張りでポジを取り続けて含み損を抱えて、反発したときにそれが利益となる仕組みに原因があり、避けがたい欠点となっています。

一般的に損切りは自分のとったポジションと逆行したときに早めに行うとうまくいくわけですが、逆行に耐えたのちに利益となるリピート売買ではうまくいきません。

順張りリピート売買と損切り   

基本的にリピート売買と損切りは相性が悪いのですが、順張りにすると早めに損切りを入れる設定とすることができます。

順張りにすると上手くいけば下落時に買いポジションを取らない(下図左)のですが、下落トレンドでも戻りがあると買いポジをとって(下図右)戻り買いをしてしまい、実質的に逆張りと同じになります。

この下落の途中の戻りや一時的な膠着で新規買Aで買ってしまったポジは不要で、キープしている間に下落が続いて含み損が増加するリスクが高いのでできれば持ちたくないわけです。

逆張りリピートではこのようなポジをキープしないと利益となりませんが、順張りなら上昇に転じたのちに新規買A’で買いポジションを取ることで同じ利益を出すことができます。したがって新規買Aで持ってしまったポジは逆行して下落が続くなら損切りしたいところです。(損切りした分利益は減ります)

損切りの難しさ   

このように、レンジを外れて大損が決定的になってから損切りするのではなく、日々の売買の中で上述のような不要なポジを減らして、ポジション数をコントロールしながらリスクを減らす仕組みを構築したいと考えていますが、これがなかなかうまくいきません。

最もシンプルなのがポジを取ったときに指値で利確の注文を入れ、逆指値で損切りを入れるやり方です。しかし、これだとヨコヨコの時になぜか利確より頻繁に損切りがリピートしてしまい、まったく儲かりません。

損切り幅を大きくして、利確の回数の方が多くなるようにしてみると、損切りのマイナス金額が大きくなります。逆に損切り幅を小さくして損失額を減らそうとすると損切りのリピート回数ばかり増えます。

ということで、値幅を決めて損切りの逆指値を入れる方法では損失ばかり増えてしまい、まったくうまくいきませんでした。

両建ての利点   

このように損切りだけが繰り返されて損失が増えるのを避けるため、個々のポジションに損切り注文を入れるのではなく、運用全体で保有数を減らす形が良いのではないかと考えました。

特に両建てリピートにしている場合、買いポジを持っていて逆に売りポジを持ってしまったなら、実質的に損切り決済したのとほとんど同じ状態となります。

そこで、売りと買いのポジションの両方が約定したのち、どちらかが利確となった場合に抱き合わせでもう一方を損切りするようにしてみました。

現在運用しているAUD/NZDで、例えば、上昇してきて下のような状況で1.084001.085001.08600買いポジションを取ったところで、1.08700に到達せずに押し目となって売りポジションが約定してしまったとします。

 買い注文レート決済注文レート 売り注文レート決済注文レート 
買注文1.089001.09260 1.089001.08540 
買注文1.088001.09160 1.088001.08440 
買注文1.087001.09060 1.087001.08340 
保有中1.086001.08960 1.086001.08240約定
保有中
1.085001.08860 1.085001.08140約定
保有中1.084001.08760 1.084001.08040売注文
 1.083001.08660 1.083001.07940売注文
 1.082001.08560 1.082001.07840売注文
 1.081001.08460 1.081001.07740売注文

こういった値動きとなるとポジがたまってしまい、どちらかに大きく動いたときに含み損が増えます。

なので、売りと買いが重なっているところはどちらかが決済されたところで、もう一方を損切りします。もしこののち、再度上昇となって1.08400の買いポジションが利確となったなら、それより損失額が少ないはずの1.08500の売りポジションを損切りします。

もし下落となって1.08500の売りポジションが利確となれば、1.08400の買いポジションを損切りします。

このような組み合わせで損切りすると、適度にポジ数を減らせて、繰り返しても決済損益はマイナスにはならないはずです。決済益の伸びはなくなるのですが、ポジを持ったまま逆行した際の含み損の方が大きくなることがほとんどなので、結果的にはうまくいくのではないかと思っています。

この損切り手法は現在検証中なのですが、とりあえずは機能しています。ただ、利益の伸びは鈍ってしまうので、目標の年100%達成のためには利益率を上げる方策を考えねばなりません。

また、最初の1年は損切りなしでも十分やってこれたので、リスクを取れるなら損切りなしでもいいかも知れません。

 

— 続くかも — 

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