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ロスカット続出!各通貨の値幅

相関考

コロナショックでロスカットの嵐に会いかなり疲弊してますが、今日はちょっと落ち着いたので各通貨がどのくらい動いたか見てみたいと思います。今年の計画を振り返り、高金利通貨ではどうすれば生き残れたかのか、相関通貨と言われるユーロ/ポーランドズロチなどが有利だったのかを考察します。

2020の運用計画と2019の値幅

今年のスワップ目的の運用では、昨年1年の値幅率(高値と安値の差)をもとに動きの少ない通貨ペアを選ぶという計画でした。変動が小さければ、余剰の証拠金が少なくてすみ、収益率を上げたりロスカットのリスクを減らしたりすることができると考えたからです。

昨年は対円だとトルコリラ(TRY/JPY:20.12%)南アフリカランド(ZAR/JPY:20.39%)などは年20%以上でした。高金利通貨の中では安定していると言われたメキシコペソ で(MXN/JPY)14.67%でした。【参照:インドルピーの変動幅

これはトルコリラ/円で20円の時に100,000通貨買った場合2,000,000円となり、その20.12%分動いたとして、金額に直すと昨年は約402,400円分動いたことになります。どこでエントリーするかによりますが、最も高いところで買うと約400,000円、年間の中央値で買えても約200,000円の余剰の証拠金が必要だったという計算になります。

この値幅率はペアを組む通貨によっては、かなり低いものもあります。そこで昨年の値幅率の低いペアで運用する計画を立てました。米ドル/メキシコペソ(USD/MXN:7.51%)や、下段の表に赤字にしてあるシンガポールドル/メキシコペソ(SGD/MXN:5.88%)ニュージーランドドル/南アフリカランド(NZD/ZAR:8.66%)ユーロ/インドルピー(EUR/INR:6.57%)などです。

通貨昨年後半6ヶ月昨年1年年末のレート直近1ヶ月
変動率値幅率変動率値幅率変動率値幅率
TRY/JPY-1.54%13.45%-12.40%20.12%18.37JPY-8.15%11.17%
USD/TRY+3.11%10.01%+12.64%20.01%5.95TRY+6.74%8.54%
ZAR/JPY+2.49%15.44%+1.79%20.39%7.79JPY-14.44%20.59%
USD/ZAR-1.03%11.05%-3.20%15.46%14.02ZAR+14.91%17.16%
MXN/JPY+3.36%12.08%+2.96%14.67%5.81JPY-22.05%27.01%
USD/MXN-1.81%7.15%-4.29%7.51%18.82MXN+26.07%29.88%
INR/JPY-1.73%8.87%-2.79%11.11%1.53JPY-5.88%13.62%
USD/INR+3.37%5.99%+1.90%5.99%71.36INR+4.16%7.00%
SGD/MXN-1.82%5.09%-3.07%5.88%13.93MXN+21.79%25.41%
NZD/ZAR-3.32%7.49%-0.89%8.66%9.56ZAR+4.20%10.53%
EUR/INR-2.44%4.65%-4.50%6.57%77.16INR+3.94%9.54%
USD/JPY+1.96%5.03%-0.90%7.40%109.18JPY-1.73%10.59%

各通貨のここ1ヶ月の値幅

動きの激しかったこの1ヶ月の値幅が一番右の列に示してありますが、意外に動きが小さかったのが、リラ/円の11.17%で、ランド/円の20.59%やペソ/円の27.01%を大きく下回っています。

昨年の動きが小さかったために選んだ米ドル/メキシコペソなどは29.88%も動き、過去の動きを振り返ってもまったく意味がないくらいです。シンガポールドル/メキシコペソもかなり大きな動きとなってしまいました。

一方で、ペアの選択がうまくいったと言えるのがニュージーランドドル/南アフリカランドの10.53%やユーロ/インドルピーの9.54%などです。【インドルピーのスワップ成績(3月15日週)】 値動きの大きさだとペソの3分の1程度で、米ドル/円と同じくらいの幅でした。実際にロスカットされずに残ったのはこの2つの組み合わせでした。

ポーランドズロチとチェココルナ

 

 昨年後半6ヶ月昨年1年直近1ヶ月
変動率値幅率変動率値幅率変動率値幅率
EUR/PLN+0.51%3.72%-0.20%3.72%+6.56%7.87%
EUR/CZK-0.28%2.29%-1.46%2.29%+10.88%11.55%
USD/HKD-0.29%0.84%-0.61%0.90%-0.26%0.55%

ユーロ/ポーランドズロチやユーロ/チェココルナとも比較してみたいと思います。相関が強いといわれるこれらのペアの昨年の年間の値幅率は驚異的に低く3.72%と2.29%でした。

このところひどく大きく動いて、そもそも相関してるのかという【参照:相関係数の罠】感じでしたが、ユーロ/ズロチは米ドル/円より動きが小さく7.87%でどうにか面目を保った感じでしょうか。

ユーロ/チェココルナは直前に利上げして、急上昇してしまった影響で下落幅が大きくなってしまいました。また昨年のような安定した通貨ペアに戻って欲しいものです。

まとめ

これまで安定的で買われていた通貨は、安定して見えても大きく動くということがわかります。約30%まで耐えられるようにすれば、計算上は生き残っているはずですが、収益率で考えるとあまり魅力的ではなくなってしまいます。

ペアを選べば変動が小さいものもありますが、過去のデータは必ずしも当てにならず、運次第のところもあります。

当然ながらエントリーの時の値も重要で、スワップの額や値幅以上に最終的な収益に影響すると思います。数週間前はあれほどペソが安くなってくれないかと願っていて、願い通り3割安くなったのだから買えばいいとも思います。ただ、ちょっと前のリラのようにいくらでも落ちていってほとんど戻ってこない可能性もないわけではないと思うと、やすやすと大量買いには踏み切れません。

ということで、高金利通貨もできるだけ低いところでちびちびと再エントリーして行きたいです。ユーロ/ポーランドズロチやユーロ/チェココルナも保有を継続します。各国利下げが続いているので、スワップの減少が心配の種です。

 

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