2020年のメキシコペソ投資方針

メキシコペソ

高金利通貨の政策金利   

2019年はユーロ/ズロチやデンマーククローネ/チェココルナといった相関性の高い通貨を中心として、年20%の収益率を目標にスワップ狙いの投資をしてきました。これはほぼ達成できたと思います。特にIG証券のユーロ/ズロチでは年換算の収益率が25%程度となりました。

しかし、うまくいったといっても年20%あまりです。どうにかしてさらに効率よくスワップを稼ぐ方法はないでしょうか?

というわけで、年末に入り高金利通貨でスワップを得られないか模索してきました。政策金利が高く、FXで取り扱いがあるのはトルコ(12.00%)、メキシコ(7.25%)、南アフリカ(6.50%)、ロシア(6.25%)、インド(5.15%)、中国(4.15%)などです。【アジア各国政策金利の比較】【ヨーロッパ各国政策金利の比較

高金利通貨投資の収益率

高金利通貨は【インドルピーの変動率】でみたように変動が大きく、買いだけで入るとスワップを超える為替変動に翻弄されることになりますが、証拠金次第で年50~80%くらいのスワップを期待できます。年間でどのくらい値が動いたかは値幅率で示してあり、トルコリラ/円(TRY/JPY)で20.12%、南アフリカランド/円(ZAR/JPY)で20.39%、メキシコペソ/円(MXN/JPY)で14.67%でした。

通貨 6ヶ月 1年 2年 レート
変動率 値幅率 変動率 値幅率 変動率 値幅率
TRY/JPY -1.54% 13.45% -12.40% 20.12% -38.09% 58.38% 18.37JPY
ZAR/JPY +2.49% 15.44% +1.79% 20.39% -14.87% 30.98% 7.79JPY
MXN/JPY +3.36% 12.08% +2.96% 14.67% +0.92% 17.57% 5.81JPY

高金利通貨で10000通貨の買いポジションを持ったときのスワップは、直近(12/26)でトルコリラ/円で59円(SAXO BANK)、南アフリカランド/円で15.1円(LIGHT FX)、メキシコペソ/円で14円(FXプライム)です。

これをもとに収益率を計算してみます。例えば南アランドを10,000通貨、1年間保有した場合年間スワップは5,512円で、最低限必要な証拠金は3,100円です。だいたい年178%の計算ですが、実際にはこれに為替変動分の余裕資金を入れる必要があります。南アランド10000通貨は77,900円ほどで、その値幅である20.39%は15,883円です。運よく最高値と最安値の中間でポジションを建てられたとして半分の7,942円は多めに証拠金を入れないといけません。必要証拠金3,100円と7,942円を足した11,042円をもとに投資したとして、期待される収益率は約50%です。もし、値幅全てをカバーするなら18,983円必要となり年29%となります。

同様の計算をそれぞれの通貨ペアについて行いました。10,000通貨あたりの1日あたりのスワップ額、年間のスワップ額、必要証拠金、必要証拠金にもとづいた収益率(収益率A)、1万通貨を円換算した額に値幅率をかけたものの半額(値幅率x1/2)、それと必要証拠金の合計、合計額にもとづいた収益率(収益率B)は以下の通りです。

  1日のSW 年間SW 必要証拠金 収益率A 値幅率x1/2 合計 収益率B
TRY/JPY 59円 21,535円 約7,350円 293% 18480円 25830円 83%
ZAR/JPY 15.1円 5,512円 約3,100円 178% 7942円 11,042円 50%
MXN/JPY 14円 5,110円 約2,300円 222% 4262円 9,372円 55%

高金利通貨投資の課題

この収益率Bは証拠金の合計額をもとにして算出した計算上のスワップ額の割合で、投資した時に実際に50%の利益(ZAR/JPY収益率B)が得られるとは限りません。もし年間最大値幅の半分の7,942円下落した場合は年間のスワップ額5,512円を上回り、実際の利益はマイナスになります。これを避けるために行われているのが両建てです。

両建てにして、為替変動の影響を受けないようにするとスワップ額は売りと買いの差し引きで約3分の1になり、必要証拠金はほぼ倍になり、結果として収益率は4分の1近くにさがってしまいます。こうなるとあまり高金利の恩恵を受けているとはいえず、うまくいって年10%そこそこで、下手をすると一桁%になってしまいます。ユーロ/ズロチのポジションの方がいい収益をあげられるほどだと思います。

このように、高金利通貨でスワップ投資する場合の問題は、買いポジションのみを持つと変動が大きく、ロスカットにあったり、スワップを為替差損が上回るなどのリスクが高くなることです。一方で両建てにすると収益率が下がって、高金利通貨といえないくらいのスワップしか得られません。

2020年の方針

すでに【インドルピーの変動率】で示した通り「高金利通貨を買いだけでポジションを取るよりリスクが低く、両建てするより高いスワップが得られる方法」を探していきます。目安としては値幅率で年間10%以下、収益率で年30%以上が理想的です。その1つが米ドル/インドルピーの売りと米ドル/デンマーククローネの買いの両建てです。

同じ考え方でメキシコペソと相性のいい通貨を探したところ、シンガポールドルが見つかりました。シンガポールドルとメキシコペソの値幅率は表の通りです。

通貨 6ヶ月 1年 2年 レート
変動率 値幅率 変動率 値幅率 変動率 値幅率
MXN/JPY +3.36% 12.08% +2.96% 14.67% +0.92% 17.57% 5.81JPY
USD/MXN -1.81% 7.15% -4.29% 7.51% -4.33% 15.12% 18.82MXN
SGD/MXN -1.82% 5.09% -3.07% 5.88% -5.19% 13.77% 13.93MXN
USD/JPY +1.96% 5.03% -0.90% 7.40% -3.11% 9.21% 109.18JPY

日本円でメキシコペソを買った場合、過去1年間に14.67%動いたわけですが、シンガポールドルで買った場合には5.88%で済んだわけです。これは今年記録的に変動が小さかったといわれる米ドル/円より動いていないということです。実際にはシンガポールドル/円を売って、メキシコペソ/円を買うことになると思いますが、これでかなり為替変動の影響を減らせると思います。

ロウソク足で表示されているのがメキシコペソ/円で、緑の折れ線がシンガポールドル/円です。長期で見ると乖離する時もありますが、今年1年(真中より右)ではかなり連動しています。1年以上前はあまり連動してないように見えますが、離れても戻ってきていて、値幅もペソ/円や米ドル/ペソより小さいです。

これからも連動する保証はまったくありませんし、急落の場面で一緒に落ちてもいないので、どのくらい両建ての効果があるかわかりませんが、実際にポジションを建ててみたいと思います。今はちょっとペソ高なのでいいタイミングが来るまで待ちます。期待される収益率などは後ほど。(【メキシコペソの期待収益】に続く)

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