天然ガス高騰で破綻相次ぐ　ロシアルーブルのスワップ成績（9月19日週）

ロシアルーブルの推移と成績　

9月19日週のユーロ/ロシアルーブルは週初のリスクオフで大きくユーロ高ルーブル安となり、86.32まで上昇しましたが、その後はルーブルが値を戻して（下に行くほどルーブル高）85.08まで下げています。上下に大きく動きましたが、週間では始値85.48から終値85.20まで-0.28の小幅ユーロ安ルーブル高でした。

17日から19日にかけてロシア議会下院の選挙が行われましたが、与党統一ロシアが450議席のうち3分の２を超える324議席を獲得したと報道され、無事通過となっています。

23日発表の8月鉱工業生産は前年同月比で予想+5.8％のところ+4.7％でした。前月の+6.8％も下回っています。指標は悪化しましたが、英国では天然ガス価格高騰でエネルギー会社の破綻が相次いでいて、国際エネルギー機関（IEA）がロシアに供給量を増やすよう求めているようです。エネルギー市場ではロシアに有利な状況となっています。

また、17日の講演でロシア中央銀行のナビウリナ総裁が次回会合での追加利上げを示唆した模様です。ここまで５回連続で政策金利を引き上げてきていますが、さらにルーブルには追い風となると期待しています。

下のチャートは13日からのこの２週間の各通貨ペアの動きを示していますが、上からユーロ/ルーブル（上下反転してあります）、ルーブル/円、ペソ/円、リラ/円、ランド/円です。週初の下落は前の週の17日の夜にスタートして22日の朝に反転となりました（ピンクのエリア）が、ルーブルは他の通貨と比較して底打ちも早く、だいぶ強かったと思います。特に対ユーロではユーロも同時に下落したため、ユーロ/ルーブルの動きは相対的に小さくなっています。

リスクオフ時には安全通貨とされる円が買われ、高金利通貨は売られる場合がほとんどですが、ユーロも対円で売られる傾向があるので、対ユーロで高金利通貨を持つと下落の影響を軽減することができるのではないかと思います。まあ、〇〇ショックのような時にはなにもかも下落して、関係なくやられちゃいますが。

9月19日週のルーブル運用の合計の損益は、前週比+13,255円の+414,563円となりました。週前半は荒れましたが、ルーブルはそれなりに堅調でどうにかプラスを維持できました。

週間のスワップ額は前週比で-5,224円の合計29,016円でした。ポジション減と付与日数の関係で減少です。

AXIORY：ユーロ/ロシアルーブル

ユーロ/ルーブルの売りを60,000通貨保有しています。

週間の合計のスワップはほぼ先週と同額で、8,046円でした。1日平均は190円台キープでしたが、年率は140％を割ってしまいました。

ルーブルは堅調が続き小幅高で、スワップとの合計で前週比1万円あまりのプラスとなりました。

週間スワップ推移

週間運用成績(円)

IG証券：ロシアルーブル３すくみ

ルーブル/円の売り・ユーロ/ルーブルの売り・ユーロ/円の買いの３すくみを目指して運用しています。それぞれの価値がだいたい同じになるように800,000通貨、10,000通貨、10,000通貨で1セットとする計画です。

先週やっと10セット分のポジションを建てることができましたが、週初に恒大集団の債務の懸念でルーブルが下げたところで、ユーロ/ルーブルの売りをビビり決済してしまいました。そのうえ9,000円あまり利益の出ていたポジションを決済しようとして、となりの90,000円利益のあったお宝ポジションを決済してしまうという失態を犯してしまいました。結局両方決済して99,662円の確定益となりました。

その後ルーブルが上昇するというかなりポンコツな取引で20,000円ほど失った形ですが、スワップで補って合計ではギリギリプラスでした。さらに、ルーブル上昇でルーブル/円の売りを追加してバランスが崩れてしまっていますが、また10セットで釣り合うようポジションを調整します。

円がらみの通貨ペアで付与日数が6日となり、ポジション減もあって、9月19日週の合計のスワップ額は前の週から大幅に減少して20,970円となりました。１日あたりでは少しずつ増えて360円に達しています。

為替でもスワップでも収益を減らしてしまいましたが、来週は取り戻したいです。

週間スワップ成績

週間運用成績(円)

バランスよく保有しておけば、ほぼ為替変動の影響を受けずにスワップを稼げますが、スプレッドが広いので最初に大きくマイナスとなります（時価：うまくいって9,500円くらいで、スワポで取り返すのにだいたいひと月かかります）。また、ルーブルの取引時間が短いのにも注意が必要です。